広汎性子宮頸部摘出術について

(1)手術適応
 子宮頸部初期癌(扁平上皮癌)で、腫瘍径が小さく、骨盤リンパ節転移を有せず、癌の根治性と妊孕性温存の両立を強く望む患者さんに対して、十分なインフォームドコンセントが得られた場合に限り、腹式広汎性子宮頸部摘出術を施行しております。
(2)手術手技
 開腹、骨盤リンパ節郭清、子宮動脈の同定、基靭帯処理、後方処理、前方処理、子宮動脈上行枝の分離・温存、 子宮頸部の切除、子宮体部(頸管上部)と膣管の再吻合、後腹膜の閉鎖。

図: 広汎性子宮頸部摘出術前後の骨盤MRI画像


上記症例の術前の骨盤MRI画像と、術後2ヶ月の骨盤MRI画像(T2強調、矢状断) ※子宮体部のみならず、矢印のごとく子宮頸管の一部も温存されています。