臨床指標(クリニカルインディケーター)とは、病院の機能や診療の状況などについて具体的な数値として示したものです。
臨床指標を分析することで課題や改善点を見つけ出し、医療の質の向上に役立てるとともに、患者さんにとって分かりやすい医療情報を提供することを目的としています。
今後は、当院が測定している臨床指標をホームページで公開し、最適な医療を提供できる病院となるよう、改善を図り医療の質の向上に努めてまいります。
当院では、一般社団法人日本病院会が推進する臨床指標を取り入れています。
病床がどれほどの割合で利用されているかを示します。
病院全体で平均して、一人ひとりの患者さんが何日間入院しているかを示す数字です。病院の経営の質を示す指標として活用されます。急性期病院と慢性期病院では平均在院日数が異なります。
退院後4週間以内に同一疾患で予定外に再入院した割合です。割合が低いほど、質の高い医療を提供できているといえます。
当院に入院し、死亡退院された割合です。患者さんの重症度等が異なるため他病院との正確な比較はできません。
クリニカル・パスとは、患者状態と診療行為の目標、および評価・記録を含む標準診療計画であり、問題点などを分析することで医療の安全や質の向上を図ることに繋がります。
ミスがあったが事故に至らなかった場合が「インシデント」、ミスが事故に至った場合が「アクシデント」といいます。重大事故を防ぐため、院内全部署より多くの情報を収集・分析し、業務改善を行っています。
入院中に転倒や転落された割合を示しています。転倒・転落を防止対策として、入院中のスリッパによるつまずき転倒防止のため靴の着用を推奨する他、高齢者に対し転倒リスクの低い睡眠薬を推奨、転倒・転落チーム(多職種)にて病棟の環境ラウンドを実施し環境整備に努めています。
インシデント影響度分類レベルが3b以上の件数の割合です。
(※3bとは:損傷レベル・重度「手術、ギプス、牽引、骨折を招いた・必要となった、または神経損傷・身体内部の損傷のために診察が必要となった」もの)
褥瘡(じょくそう)とは、一般的に「床ずれ」と言われるものです。
入院後に褥瘡が発生した割合を示しています。褥瘡ができるリスクが高い方には、エアマットや体圧分散マットを使用しています。看護師が定期的に体の向きを変え、褥瘡ができないようケアを行っています。
口腔ケアの往診件数を示しています。
当院では、2017年度より「東京歯科大学水道橋病院」と連携し、がん治療患者の口腔ケアを行っています。がん治療中に口腔のトラブルが発生すると、生命予後への影響やQOL(生活の質)の低下だけでなく、治療の中断・生命の危機にも及ぶため、専門チームによる口腔ケアを実施しています。
※「2020年度は新型コロナウイルス感染症蔓延の影響で、往診件数が大幅に減少しています」
職員が患者さんにうつしてしまう事を防ぐために、職員のインフルエンザワクチンの接種を行っています。
(※分子の「接種者数」には、アレルギー等で予防接種が受けられない職員の数も含まれています。)