杏雲堂病院の放射線治療

杏雲堂病院の放射線治療について

放射線治療には大きく2つの目的があります。

① がんを治すための治療(根治照射):照射単独術後照射、化学放射線療法
② がんの症状を緩和するための治療(緩和照射)

上記全てに対応可能ですが、当院では特に、

乳がん手術後の放射線照射(根治照射)
症状コントロールのための放射線照射(緩和照射)

に力を入れています。

当院放射線治療の適応疾患

 脳腫瘍、肺がん、食道がん、乳がん、直腸がん、子宮頸がん、などが適応となります。また、これらのがんの転移病巣(骨、脳、肺、肝臓など)が適応となります。
 QOLの向上に効果的なケースも多く、緩和的治療を目的として、痛みの軽減や止血、狭窄の解除にも役に立ちます。
 特殊な治療が必要な場合は、慶應義塾大学病院と連携しています。

乳がんの手術後に放射線治療を行う目的

乳がん手術後の放射線治療の理由

 乳がんの手術は「目に見えるがんを取り除く」ものです。しかし手術では取りきれない「目に見えないがん」が潜んでいる可能性もあります。
 そこで、手術後に放射線治療を行う事により「目に見えないがん」を死滅させ、再発リスクを減らすという目的があります。
 例えば、乳房温存術後の患者さんが放射線治療を行う事により、乳房内の再発が約1/3に低減することが分かっているため、日本乳癌学会の乳癌診療ガイドラインでも全ての乳房温存術後の患者さんにお勧めしている標準治療です。

緩和ケアで放射線照射を行う目的

 がんの進行による痛みなどの症状を和らげることを目的とします。
 当院の緩和ケア病棟理念である、「自分らしく生きる」ことの援助のひとつで、症状の辛さを軽減し、がんと上手に付き合うための方法でもあります。
 症状に合わせて、治療期間の短縮、副作用の軽減、同じ部位への再照射が可能というメリットがあります。

放射線治療とはどんな治療でしょうか?

放射線治療の概要

放射線治療イメージ

 放射線治療とは、がんに放射線を照射させることで、がん細胞を死滅させる治療法です。
 正常な細胞は回復力が高いためあまり傷つきませんが、がん細胞は放射線に弱く回復力も低いため、遺伝子が切断され「細胞の自殺」や、細胞の増殖ができなくなります。繰り返し何度も放射線を当てることで、がん細胞が死滅していきます。
 また、死滅するがん細胞が増えると、免疫細胞にとってもがん細胞を攻撃しやすくなり、残ったがん細胞も退治しやすくなる効果もあります。

放射線治療-細胞イメージ

放射線治療に用いる放射線や装置について

 放射線治療は、リニアックという装置で行います。当院のリニアックでは、X線と電子線を使って治療を行うことができます。
 X線はレントゲン写真に利用される放射線と同じ種類のものですが、エネルギーはそれよりも大変高く透過力が大きいので、体の深い場所などの治療に使います。逆に電子線の透過力は小さく治療できる深さには限度があり、皮膚の表面に近い場所や体の深い所に重要な臓器があり放射線を当てたくない時などに利用します。
 放射線治療は、治療が始まると週に 4~5回、治療回数は数回から数十回で、土日祝日を除いて毎日行います。病気の場所や種類に応じて、どの様な放射線を1回にどれくらいかけて、全部でどのくらいかけるかを決めることがとても重要です。

放射線科 放射線治療装置 杏雲堂病院
当院のリニアック装置「高精度放射線治療装置 Elekta Synergy Platform」

放射線治療のメリット

① 1回の治療時間が短く痛みもないため、外来通院での治療が可能。
② 正常組織を残して治療ができるため、臓器の形や働きを温存できる。
③ 体への負担が少ないため、手術が難しい高齢者の方でも治療が可能。
④ 手術や抗がん剤に比べ、治療費が安い場合が多い。

杏雲堂病院の通いやすい放射線治療

杏雲堂病院の通いやすい放射線治療

 例えば「乳房温存後の放射線療法」の場合、週5回×5週間=25回の治療が一般的です。(※患者さんの病態により異なる場合もあります)
 仕事や子育てなど、日常生活を送りながら通院治療が可能ですが、途中で治療を止めてしまうと治療効果が下がってしまいますので、通いやすい病院選びも重要なポイントです。

アクセス便利な杏雲堂病院

仕事の合間に放射線治療

① 7路線利用可能

JR中央線/JR総武線:御茶ノ水駅
千代田線:新御茶ノ水駅
丸の内線:御茶ノ水駅
都営新宿線:小川町駅/神保町駅
都営三田線:神保町駅
半蔵門線:神保町駅

② 主要駅から、電車でのアクセスが便利

秋葉原駅 → 約2分
東京駅 → 約4分
新宿駅 → 約10分
池袋駅 → 約12分

③ 駅近の好立地

JR御茶ノ水駅、御茶ノ水橋口から「徒歩2分」

待ち時間の短い杏雲堂病院

待ち時間の短い放射線治療

中規模病院ならではのコンパクトさで、待ち時間の短さに定評があります。
放射線治療のみの場合、院内平均滞在時間は20分!(初回除く)
「放射線治療まとめて後払い」のご利用もできます。

放射線治療、一回の流れ

放射線治療、一回の流れ
※お着替えの不要な治療箇所もあります。

お車でお越しの場合は、駐車場割引制度有

 お車でお越しの患者さんは、病院敷地内に立体駐車場(高さ制限155cm以下)がありますので、ご利用ください。
 放射線治療時当日に限り、駐車料金が一部割引(300円/30分→200円/30分)になりますので、該当される方は1F「外来カウンター」へ駐車場のレシートをご提示下さい。

詳細は「交通アクセス」をご覧ください

放射線治療の流れ

放射線治療の流れ
※患者さんのご都合により、初診日の内容を複数日に分割するなど変更も可能です

① 診察(初診)

 専門の放射線治療医が診察にあたり、いろいろな検査の結果を参考にして、患者さんの病気に対して放射線治療の適応や治療方針(身体のどの部位に、どのくらいの放射線を照射するのか)を決めていきます。

② シミュレーション

 診察により、放射線治療を施行すると決定した場合、実際に放射線を照射する前に、最適な治療方法を決定するためにシミュレーションを行います。
 ・腫瘍の位置を正確に把握するために、治療計画用のCTで画像撮影を行います。
 ・治療部位の皮膚に消えにくいインクでマーキング(印付け)をします。また、頭頚部にできた腫瘍を治療する場合はシェルというマスクを作り、そこにマーキングをします。

③ 治療計画作成

 CTの画像を治療計画装置に送り、治療計画を作成します。
 治療計画とは、治療計画用 CT で撮影した画像を使い最適な治療範囲を決定し、腫瘍に対して放射線をどのような方向から照射すれば最適な線量を与えることが出来るか線量分布計算を行い、最適な治療方法を決定するために行います。
 所要時間は20~30分程度です。

放射線科 治療部門 杏雲堂病院

 ここまでが、放射線治療を始めるまでの準備段階です。

④ 放射線の照射(治療)

 第1回目の治療は、初診日翌日以降からスタートとなります。
 治療開始にあたり、リニアックグラフィーという写真を撮影して、治療計画で決めた位置と実際に撮影した位置が合っているか確認作業を行います。 確認ができたら、照射(治療)となりますので治療初日は、20~30分くらいかかります。2回目以降の治療は、10分くらいで終わります。
 治療中、患者さんは治療室に 1人きりになりますが、室内の患者さんの状態は、となりの操作室からテレビモニターにより、スタッフ(放射線技師、看護師)が観察しておりますので、ご安心ください。

放射線科 治療部門 杏雲堂病院

⑤ 治療後の経過観察(定期検診)

 放射線治療中だけでなく、終了後も放射線治療医による定期検診が必要な場合があります。放射線治療の効果は、3ケ月から長いものでは数年にわたって続きますので、その間の注意深い観察が必要です。

治療中の診察について

 照射中は毎日、医師が診察に当たります。治療中に体の症状で変わったことがあれば、なんでも医師やスタッフにご相談ください。

初診のご予約

 当院での放射線治療をご希望の方は、下記へお電話ください。
 初診は、平日:火曜/水曜/金曜(午後のみ)となりますので、ご了承ください。

患者サポートセンター 地域連携課
電話/FAX番号 TEL:03-3292-2054(直通) FAX:03-3292-1300(直通)
受付時間 月~金 9:00~17:00

第1.3土 9:00~13:00

 初診時にご持参いただくもの
 保険証、紹介状、画像データ等資料

※ご予約後、紹介状を医療機関様より地域連携課宛てFAXをお願いします。
※紹介状原本と、画像データ等資料(ある場合)は、初診時ご持参ください。

よくある質問

放射線治療に関するよくあるご質問をQ&Aにまとめました。
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